いますぐ実践! Linuxシステム管理

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いますぐ実践! Linux システム管理 / Vol.128 / 読者数:1253名

あけましておめでとうございます。うすだです。

今年も、昨年と同様、相変わらず的なまぬるい感じで、 なるべく欠かさずに発行していくつもりですので、なにとぞよろしくお願いいたします。

さて、年末年始は、みっちり掃除するぞとか、たまった本を読むぞとか、 いろいろ計画していたのですが、年賀状を書いたり、大阪の実家に帰っていたら、 あっという間に終わってしまいました。

あれこれ欲張らず、やりたいことを1つにしぼらないとだめだということを、 昨年のゴールデンウィークに学んだはずが、同様の失敗を繰り返してしまいました。 (いやいや、ゴールデンウィークは成功したのでした…。)

この経験を、年始の貴重な経験と前向きに考えて、 今年1年をよきように過ごしたいと思います。 (いい経験をしたなぁ、と思っておきます。)

偽るのはまず自分から、ということで、今年もはりきってまいりますよ。

今回のお題 - Linux お試し環境を作る 〜 Virtual PC 編

前回(昨年末でしたね)は、VMware Player をインストールして、 Linux のお試し環境を作る方法を、さらりとご紹介しました。

Vol.127 - Linux お試し環境を作る 〜 VMware Player 編
http://www.usupi.org/sysad/127.html

しかしながら、現代社会において、選択肢が1つだけということは、 まずありえないと言っても過言ではないでしょう。
お試し環境も、VMware Player だけでなく、 VirtualBox とか QEMU とか Xen とか、 さまざまな選択肢があります。

われわれは多忙な現代人ですので、 これだと思ってインストールしたモノをずっと使いつづける、 というのもひとつの解だと思います。
しかし、お試し環境として使い倒すのであれば、やはり目的や使い勝手に合うモノを、 いろいろ試して探しだす必要があるのではないでしょうか。

というわけで、当メルマガでも、VMware Player だけでなく、 別の選択肢をちょびっと考慮してみたいと思います。

とはいえ、選択肢となるモノを順に紹介していきますと、 お試し環境ネタが 2〜3ヶ月くらい続いてしまいそうです。

ですので、ここは、独断と偏見により、それなりに高速で動作して、 使い勝手もよいと思われる Virtual PC を、VMware Player の対抗馬として、 さらさらさらっとご紹介したいと思います。


Virtual PC は、VMware Player と同様、 PC をエミュレーションするためのソフトウェアです。 ただし、Windows 上でしか動作しません。

もとは、Connectix社 (昔プレステのエミュレータを開発して一世を風靡したところ…ですが、知りませんか?) の製品でしたが、2003年くらいに、 某 Microsoft 社が Virtual PC を買い取り、自社製品にしました。
そして、2004年には、無償で公開されるようになりました。(たしか)

 

さて、Virtual PC の場合のお試し環境構築手順は、以下の通りです。

  1. Virtual PC を入手してインストールする。
  2. インストールしたい OS の、インストール用 CD-ROM (or DVD-ROM) のイメージを入手する。
  3. Virtual PC を起動して、OS のインストールを行う。

VMware Player の場合は、2 と 3 の間に、いくつか前準備が必要でしたが、 Virtual PC の場合は必要ありません。

それでは順番に、ざざっとご紹介していきましょう。


なにはともあれ、まずはインストールから始めてみましょう。
直接 URL を書くと長くなりますので、以下を訪れて、 Virtual PC で検索してみてください。

Micosoft ダウンロードセンター
http://www.microsoft.com/downloads/Search.aspx?displaylang=ja

Windows XP Professional やそれ以上(?)のかたは、 Virtual PC 2007 という最新のやつをダウンロードしてください。
わたしのように、いまだに Windows 2000 あたりをご使用の貴兄は、 一つ前の Virtual PC 2004 SP1 をダウンロードしてください。
(XP Home とか Me とか 98 とかのかたは、残念ながら未対応です…。)

でもって、Virtual PC 2007 なかたは、 ダウンロードした setup.exe を直接実行します。Virtual PC 2004 SP1 なかたは、 ダウンロードした ZIP ファイルを展開し、中にある setup.exe を実行します。

あとは、適切に答えていくと、いつの間にかインストールが完了します。


次は、動作させたい OS の、 インストール用の CD-ROM(DVD-ROM)イメージの入手です。
これは、前回の VMware Player のときと同様ですので、割愛します。

ちなみに、今回、わたくしは、DragonFlyBSD を試してみました。
DragonFlyBSD のホームページは以下ですが、

DragonFlyBSD.org
http://www.dragonflybsd.org/

現時点で最新版のインストール用 CD-ROM イメージは、以下にあります。

ftp://ftp.dragonflybsd.org/iso-images/dfly-1.10.1.REL.iso.gz


それでは、Virtual PC を起動して、OS のインストールを行いましょう。

Virtual PC を起動しますと、 「新しいバーチャル マシン ウィザード」なるものが現れます。
ちなみに、新規ボタンを押した場合にも、このウィザードが出現します。

ウィザードというくらいなので、よきように答えていくだけなのですが、 念のため、DragonFlyBSD をインストールしたときの例を示します。

  • 最初のオプションでは、既存のバーチャルマシンなぞありませんので、 「バーチャルマシンの作成」を選択します。
  • バーチャルマシンの名前と場所では、お好みのフォルダと名称を入れるだけです。 デフォルトでは、My Documents\My Virtual Machines の下に作成されます。
  • オペレーティングシステムでは、Windows モノしか選択肢がありませんので、 たいていは「その他」を選ぶしかないと思います。
  • メモリでは、「推奨 RAMを使用」を選択すると 128MB になりますが、 いまどきの重めのディストリビューションをインストールするときは、 もっと増やしたほうがよいと思います。(256MB とか)
  • バーチャルハードディスクマシンオプションでは、 新たに作成するしかありませんので、 「新しいバーチャルハードディスク」を選びます。
    場所と名前は、特に指定する必要がなければ、デフォルトのままでいいと思います。

以上で、Virtual PC コンソールに項目が作成されます。
そして、起動ボタンを押せば、めでたく起動される…はずです。
ですが、起動するバーチャルマシン用のメモリが確保できないと、起動ができません。 その場合は、設定ボタンを押して、メモリの容量を調整してください。

めでたく起動できましたら、すかさず、CD -> ISOイメージのキャプチャ を選択して、CD-ROM のイメージ(ISO イメージ)ファイルを指定します。
(物理的な CD-ROM を使用する場合は、不要です。)

あとは、OS のインストールを行うだけですので、割愛します。
ちなみに、DragonFlyBSD では、root でログインしてから、installer を起動します。 (Live CD を兼ねているようです。)


それから、Virtual PC には、少々便利な機能があります。
それは、「復元ディスク」です。

通常ですと、起動している間、ディスクに書き込まれた内容は、当然ですが、 そのままバーチャルディスクに記録されます。
ですが、復元ディスクを有効にしますと、起動している間は、 バーチャルディスクではなく、復元ディスクに差分が記録されます。
そして、終了時に、 復元ディスクに記録された差分をバーチャルディスクに反映することもできますし、 差分を破棄して、起動前の状態に戻すこともできます。

いけないことをしたとき、とち狂ってしまったとき、そうなる前の状態に戻せますので、 便利ですよね。

復元ディスクを有効にするには、設定ボタンを押して、 復元ディスクの欄を「有効」にするだけです。
すると、使い終わって閉じる際に、以下から選択できるようになります。

  • 状態を保存し、変更を保存する
  • 電源を切り、変更を保存する
  • 電源を切り、変更を削除する

最初の2つは今までと同じですが、最後の選択肢を選びますと、 いままで復元ディスクに記録された変更分が、ばっさり破棄されます。

このような機能は、VMware Workstation 等にもありますが、 残念ながら VMware Player にはありません。「Player」だから仕方ありませんが…。


以上、Virtual PC でお試し環境を作る方法を、ご紹介しました。

VMware Player は、VMware 社の製品のバーチャルマシンを再生するためのものですが、 Virtual PC は、それ自身が製品ですので、GUI ですべて操作でき、 使い勝手がよいように思います。
また、Microsoft 社が提供しているだけあって、Windows との相性もよいと思います。

Windows をメインに使っていて、Windows 上でだけ動作すればよいという貴兄は、 Virtual PC を、是非お試しくださいまし。

宿題の答え

前回の宿題は、

  VMware Player 上で、Live CD を起動してみましょう。

でした。

Live CD の場合、HDD がなくても動作しますので、vmx ファイルだけ用意すれば、 動作します。(あ、CD-ROM か ISO イメージは必要ですが。)
vmdk ファイルを使いませんので、vmx ファイル中の、

  ide0:0.present = "TRUE"
  ide0:0.fileName = "なんとか.vmdk"

を、

  ide0:0.present = "FALSE"

にしてしまいましょう。あとは起動するだけ、簡単です。

ちなみに、Virtual PC でも、ハードディスクなしにできます。

新しいバーチャル マシン ウィザードでは、 バーチャルハードディスクを一旦作成しますが、起動前に「設定」ボタンを押して、 ハードディスクを「なし」に設定します。

起動時に警告のダイアログが表示されますが、気にしなければ、 そのまま Live CD からブートが始まります。

以上、あまり中身のない、宿題の答えでした…。

今回の宿題

今回の宿題は、

  復元ディスクを有効にして、取り返しのつかないことをしましょう。

です。

またしても、なんだかなー的な宿題で、申し訳ありません…。

ですが、/etc 以下や /lib 以下をごっそり消したり、 無限にプロセスを起動したりしてから、「変更を削除して電源を切る」と元に戻る、 という行為は、すかっと…しないでしょうか。(わたしは、します。)

なにはともあれ、一度やらかしてみてください。

あとがき

というわけで、なんの成果も得られなかった年末年始でしたが、 さすがにちょっと後ろめたいので、iGoogle 用のガジェットを作ってみました。

…といっても、シス管に関するものではなく、栗の絵です。
iGoogle をすでにお使いの貴兄は、シス管や栗日記のページなどにある、 Add to Google を押してみてください。

ブログパーツの簡易版です。機能は同じで、見た目が簡略化されてます。
実際、ブログパーツのコードを切り貼りして作っただけのものです。
だけど、iGoogle を日常的に使っていて、栗の絵でなごみたいなあと思う貴兄には、 ちょうどよいガジェットではないかと思います。(ホントか?)

ちなみに、iGoogle というのは、Google 様が提供している、 自分の好みに合わせて自由にカスタマイズできる Google のホームページです。
(…と、iGoogle の詳細ページに書いてありました。)

iGoogle
http://www.google.co.jp/ig

いかにも Web2.0 的なインターフェースで、 さまざまなガジェットを自由に切り貼りできます。百聞は一見にしかずですので、 ご存じないかたは、是非一度触ってみてください。
Google にアカウントがあれば設定を残せますし、 アカウントがなくてもその場でいじくり回すことは可能です。

…なんて、えらそうに書いていますが、iGoogle を知ったのは、昨年末のことです。 (自分の情報収集能力のおそまつさに、愕然としました。)

それはいいとして、個人的には、Web2.0 的なサービスを、 自分の手足のように使いこなせるかどうか、 あわよくばマッシュアップできるかどうかが、今後、 この業界で生き残れるかどうかの閾値になるのでは、と勝手に思っています。

ですので、新しいものを毛嫌いせず、 登録して使ってみようという気持ちは失わないようにしようと思います。
あくまで、気持ち、ですが…。

 

今回も、ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
では、次回は 1月20日 頃に、お会いしましょう!

 

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