いますぐ実践! Linuxシステム管理

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いますぐ実践! Linux システム管理 / Vol.122 / 読者数:1161名

こんばんは、うすだです。

自前のノートに Linux を入れるようになってから今まで、 デスクトップ環境はほぼ GNOME を使いつづけていました。 ですが、このたび、fluxbox というウィンドウマネージャを使ってみることにしました。

fluxboxの公式ページ
http://www.fluxbox.org/
スラッシュドット ジャパン | Fluxbox 1.0 ついにリリース
http://slashdot.jp/articles/07/10/11/072223.shtml

Fluxbox は、軽快に動作することと、 複数のウィンドウをタブでグループ化できるところが、主な売りのようです。

使ってみると、たしかに軽快です。(タブはあまり使いこなせてません。)
ですが、それよりも、設定ファイルを直接変更することで、 お好みの詳細な設定がいろいろ行える、というポリシー(?)が気に入りました。
(もちろん、大まかな設定は、メニューから直接行えます。)

キーバインドなどまったく同じ設定にはできていませんが、そのへんは、 解決するまで人間のほうが歩み寄ればよい、ということにして、 しばらく使ってみたいと思っています。(今も使っています。)

使い慣れた環境を、わざと変えてみると、気分転換になるかもしれませんよ、 というわけで今週も、はりきってまいりたいと存じます。

今週のお題 - 正統派なバックアップを行う

わたしが今さら、あらためて言うことでもありませんが、システム管理者にとって、 バックアップは、最重要課題のひとつに含まれると思います。

しかし、バックアップと言いましても、標準のプリミティブ的なコマンドから、 商用のオートマティックなものまで、幅広く存在するようです。
ですので、どういう構成のシステムに、どれを使えばよいのかという判断は、 そう簡単に下せるものではないと思います。

まあ、そんなときはやはり、経験がモノをいいますよね。
いろいろなバックアップの手法を試しておけば、それが今後の判断材料になり、 いつか、自ら判断を下せるようになる日が来る…と思います。

さて、バックアップと言えば、以前、 tar コマンドによるお気楽なバックアップというネタを、ご紹介しました。

Vol.001 - 簡易バックアップ
http://www.usupi.org/sysad/001.html
Vol.002 - 簡易バックアップ リローデッド
http://www.usupi.org/sysad/002.html
Vol.003 - 簡易バックアップ レボリューションズ
http://www.usupi.org/sysad/003.html

ですので、今週は、バックアップの正統派とも言える、 dump コマンドと restore コマンドを、ご紹介したいと思います。


dump/restore コマンドの特徴は、ファイルシステム単位でバックアップを行うことと、 インクリメンタルバックアップが行えることです。
(厳密には、ファイルシステム全体でなくても可能ですが、その代わり、 インクリメンタルなバックアップができなくなります。)

そして、QIC や DDS などのテープデバイスに対してバックアップを行うことを前提としているようですが、 通常のファイルに対してバックアップを行うことも可能です。

ま、細かい話は置いておきまして、以降では、dump コマンドや restore コマンドを、 実際に動かしてみたいと思います。


まずは、dump コマンドです。

その名の通り、dump コマンドでバックアップを行います。
星の数ほどオプションがありますが、基本的には、 -0 オプションでフルバックアップを行い、 -f オプションでバックアップファイルを指定するだけで、 バックアップを行うことができます。

  # dump -0 -f バックアップファイル バックアップ対象のパス

テープデバイスにバックアップを行うのなら、 /dev/st0 などのデバイスファイルを指定します。 通常ファイルとしてバックアップを保存する場合は、 バックアップ対象のパスとは別のパーティション(できれば別の HDD)上に作成してください。

たとえば、/boot を、 /export/backup/boot0.dump というファイルにフルバックアップしたい場合は、 以下のように実行します。

  # dump -0 -f /export/backup/boot0.dump /boot

また、バックアップファイルに - を指定しますと、標準出力に出力してくれます。 非圧縮なバックアップファイルは冗長なことが多いですので、 容量を節約したい場合は、以下のように実行することが可能です。

  # dump -0 -f - /boot | gzip > /export/backup/boot0.dump.gz

 

さて、インクリメンタルバックアップを行いたい場合は、 バックアップを行った時間を記録しておく必要があります。
それを行うには、-u オプションをつけて実行します。

  # dump -0u -f バックアップファイル バックアップ対象のパス

すると、/etc/dumpdates というファイルに記録されます。

  # cat /etc/dumpdates 
  /dev/hda1 0 Thu Oct 11 01:10:44 2007 +0900

-W オプションをつけて dump コマンドを実行しても、わかります。

  # dump -W
  Last dump(s) done (Dump '>' file systems):
  > /dev/hda2     (     /) Last dump: never
    /dev/hda1     ( /boot) Last dump: Level 0, Date Thu Oct 11 \
  01:10:44 2007

…すみませんが、インクリメンタルバックアップにつきましては、紙面の都合上、 次週にご紹介する所存でございます。ご了承くださいませ。


では次に、restore コマンドです。

こちらもその名の通り、restore コマンドでバックアップを戻します。
こちらも星の数ほどオプションがありますが、同様に、 -f オプションでバックアップファイルを指定して、-r オプションで復元を指示すれば、 ごっそり元に戻ります。

  # restore -r -f バックアップファイル

このように実行しますと、バックアップファイルの中身全てを、 カレントディレクトリ上に復元します。

gzip などで圧縮している場合は、以下のように実行すればよいです。

  # zcat /export/backup/boot0.dump.gz | restore -r -f -

また、-t オプションで、中身を確認することができます。

  # restore -t -f バックアップファイル

また、対話的に復元する方法もあります。
restore コマンドを、-i オプションつきで実行してください。

  # restore -i -f バックアップファイル
  restore >

restore > というプロンプトが出力されますので、コマンドを指定して、 特定のファイルだけを復元することもできます。
? を入力すると簡単な説明が出力されますので、 それを見ていただければ一目瞭然だと思いますが、ls や cd で内容を確認して、 add で復元するファイルを選択します。そして、extract で実際に戻します。

以下では、vmlinuz-2.6.16-0vl66 と grub/grub.conf を戻しています。

  restore > add vmlinuz-2.6.16-0vl66
  restore > cd grub
  restore > add grub.conf
  restore > extract
  restoring ./vmlinuz-2.6.16-0vl66
  restoring ./grub/grub.conf
  set owner/mode for '.'? [yn] y
  restore > quit

-i オプションを用いて部分的に戻す際には、いきなり戻さず、別の場所で戻してから、 mv などで差し替えるようにしてください。

それから、お気づきのかたはお気づきだと思いますが、 restoresymtable というファイルができています。これは、 インクリメンタルバックアップの情報が記録されているファイルです。 関係ない場合や、バックアップをすべて戻したときには、 このファイルを消してしまってください。


以上、dump コマンドと restore コマンドによる、正統な? バックアップの方法を、 かなーり簡単ではありますが、ご紹介しました。

バックアップメディアがなくても、それなりに試したり、運用することも可能ですので、 ぜひ、実行してみてください。(実践あるのみ! です。)

実は、先日、読者のかたから、フルバックアップの方法と、 リストアする方法がよくわからないというメールをいただきました。
検討していくうち、dump/restore コマンド自体が、 最近あまり使われていないのではないかと思い、ネタにしてみようと思った次第です。

最近 tar ばっかりに頼っていましたので、いろいろ忘れていることや、 未経験のところがあります。
そのあたりは、現在進行形的に調査しながら、ご紹介していく予定です。

宿題の答え

先週の宿題は、

  今回ご紹介した方法で、複数のファイルを送受信できるでしょうか。

でした。

手元の Windows マシンが受信する際には、Linux 上で動作させる sz の引数に、 複数のファイルを指定するだけです。

  % sz ファイル1 ファイル2 ...

Windows マシンから送信するときは、Tera Term の場合、 ファイルを複数選択するだけなのですが、ハイパーターミナルの場合、 複数選択することができませんでした。

…あ、そっけなくてすみませんが、以上です。

今週の宿題

今週の宿題は、

  restore コマンド自身を restore するとどうなるでしょうか。

です。

以前、システム管理を本業にしていた頃、Solaris 上でやらかしたことがあります。 (たしか、Solaris 2.5 とかの頃です。)
最近の Linux では、同じ現象になるかどうかわかりませんので、実際に試してから、 ご紹介しようと思っておりますですよ。

あとがき

なるべく、特定の分野に偏らないよう、いろいろな本を読むよう心がけています。 ただ、そのつど購入していては、お金がどんどん減っていきますし、 家が本だらけになりますので、なるべく図書館を利用しています。

とはいえ、どうしても傾向が偏ってしまうようでして、最近は、 美術系と世界情勢に偏っているような気がします。

まあ、所詮どちらも素人ですので、わからないことだらけなのですが…。

世界情勢に関しましては、主に以下のメルマガを読んでいます。
いずれもすごくためになるのですが、不思議なことに、 書いてあることが驚くほど異なります。
(登録しなくてもバックナンバーが読めますので、一度ご覧ください。)

田中宇の国際ニュース解説
http://tanakanews.com/
ロシア政治経済ジャーナル
http://blog.mag2.com/m/log/0000012950/
週間アカシックレコード
http://www.melma.com/backnumber_42082/

いずれも、情報元をほぼ明示していて、それらをもとに考えを展開されているのですが、 将来の見通しがこうも違うものかと、びっくりします。

ただ、違うとはいえ、共通する見解も多くあります。
たとえば、今後の日本は、いままでのようにアメリカの保護の下で、 平然としてはいられない、ということです。

今後、アメリカ、中国、ロシア、北朝鮮、そして日本との関係がどうなるのか、 小学生の子どもを持つ親としましては、将来が気になります。
個人の力は微々たるものですが、それでも、一個人としてなにができるのか、 多少なりとも考えていきたいと思っている次第です。

 

…あ、いつになくまじめなことを書いてしまいました。
さて、来週は、宣言どおり dump/restore の続きをご紹介する予定です。
こうしてほしいとかいう意見や、叱咤激励がございましたら、 メールしていただけますと、幸いです。

 

今週も、ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
それでは、また来週に、お会いしましょう!

 

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