いますぐ実践! Linuxシステム管理

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いますぐ実践! Linux システム管理 / Vol.092 / 読者数:986名

こんばんは、うすだです。

長らく放置していた Fedora Core 6 の Compiz ですが、 やっと体験することができました。(@IT に書いてある通りに設定するだけでした。)

あの有名な、立方体が回転するようにデスクトップ空間が切り替わる効果も、 ちゃんと、見事に動きました。

…が、調子にのって切替えていたら、酔いそうになりました。
どうやら、あんまり派手な効果だと、脳がついていけないようです。

MacOS も Windows も、効果がどんどん派手になっていっているようですが、 それがかえって敷居を高くしていることもあるのでは、 という余計な心配をしてしまいました。

ま、年寄り的愚痴はこのくらいにして、今週も、はりきってまいります!

今週のお題 - サービスを遠隔監視する

ユーザが増えるにしたがって、サーバの台数が増えていきます。
どこかのサーバの、なにかのサービスが止まるだけで、 ユーザ様から叱咤激励をいただいてしまうことも、あるのではないかと思います。

そんなときのために、定期的にサービスを監視したいところですが、とはいえ、 個々のサーバ毎にいろいろ動かしていると、管理が面倒です。

とあるマシンから、あちこちのサーバのサービスを監視できれば、 そんな手間も半減できそうですよね。

というわけで、今週は、サーバのサービスを遠隔監視する方法を、 ご紹介したいと思います。


サービスの監視、と簡単に言ってしまっていますが、具体的には、 様々な方法があるように思います。

厳密には、実際にそのサービスにアクセスして確認するのがスジだと思いますが、 それを個々のサービス毎にやると大変ですので、 プロセスが動作しているかどうかで判別したいと思います。

具体的には、サービススクリプトを用います。
サービススクリプトを、status という引数をつけて実行すると、 プロセスの有無を確認できます。
たとえば、httpd のプロセスを確認するには、以下のように実行します。
(場合によっては /etc/rc.d/init.d/httpd かもしれません。)

  # /etc/init.d/httpd status
  httpd (pid 29484 29476 2446) を実行中...

また、実行中であれば、終了ステータスが 0 になります。
(そうなっていないスクリプトもありますが、ちょっと改竄するだけで、 そのように変更することができます。)

ですので、たとえば、以下のようにすることで、動作しているかどうかを判別できます。

  # /etc/init.d/httpd status > /dev/null && echo OK || echo NG
  OK

それでは、これをもとにして、遠隔監視できるようにしてみましょう。

今回は、TCP のあるポートに接続して、サービス名を列挙すると、 それらのプロセスの有無を確認してくれるものにしたいと思います。

…とくれば、inetd もしくは xinetd から起動させるモノを作れば、 実現できますね。
というわけで、いきなり答えです。Perl で以下を書いてみました。

  #!/usr/bin/perl
  use strict;

  $_ = <>;
  my @services = split(/\s+/);
  my $result;
  foreach my $s (@services) {
      my $r;
      next unless $s =~ /^[a-zA-Z0-9\-_]+$/;
      if(open(EXEC, "/etc/init.d/$s status 2>&1 |")) {
          while(<EXEC>) {
              $r .= $_;
          }
          close EXEC;
          $result .= "++ $s: " . ($? ? "NG\n$r":"OK\n");
      } else {
          $result .= "++ $s: unknown service.\n";
      }
  }
  print $result;
  exit 0;

説明は割愛して、 これを /usr/local/sbin/servcheck.pl というファイル名で保存したら、 コマンドライン上で以下のように確認してみましょう。

  # chmod +x /usr/local/sbin/servcheck.pl
  # /usr/local/sbin/servcheck.pl
  httpd dhcpd portmap nfs    <=== サービス名を列挙します
  ++ httpd: OK
  ++ dhcpd: NG
  dhcpdは停止しています
  ++ portmap: OK
  ++ nfs: OK

こんな感じで動作すれば、成功です。
上記の場合、dhcpd だけが動作していないことがわかります。

 

あとは、これを、inetd もしくは xinetd 経由で動作するよう、 サーバ上で設定すれば、今週のミッションは完了です。

以降では、使用するポート番号を、仮に 12340 とします。
そうすると、inetd の場合は、/etc/inetd.conf に以下を追加します。
(\ で折り返していますが、実際は1行です。)

  12340  stream tcp nowait nobody  /usr/local/sbin/servcheck.pl \
  servcheck.pl

そして、以下を実行して、inetd に変更を知らせます。

  # kill -HUP `cat /var/run/inetd.pid`

xinetd の場合は、まず、 以下の内容の /etc/xinet.d/servcheck というファイルを作成します。

  service servcheck
  {
      disable = yes
      socket_type = stream
      protocol = tcp
      wait = no
      user = nobody
      server = /usr/local/sbin/servcheck.pl
  }

次に、/etc/services に、servcheck の項目を追加します。

  servcheck  12340/tcp

そして、chkconfig コマンドで、有効にします。

  # chekconfig servcheck on

 

上記の、inetd もしくは xinetd の設定ができたら、telnet コマンドを用いて、 以下のように確認してみてください。

  % telnet サーバ名 12340
  Trying サーバのIPアドレス...
  Connected to サーバ名.
  Escape character is '^]'.
  sshd postfix smb           <=== サービス名を列挙します
  ++ sshd: OK
  ++ postfix: OK
  ++ smb: NG
  smbdは停止しています
  nmbdは停止しています
  Connection closed by foreign host.

コマンドラインでの確認と同じような結果が得られたら、OK です。
これで、別のマシンから、サービスの確認ができるようになりました。


以上、サービスを遠隔監視する方法について、ご紹介しました。

上記の設定ですと、だれでもアクセスできてしまいます。実運用のときには、 何らかのアクセス制限を行った方が無難だと思います。
必要だなと思われた貴兄は、たとえば、以下を参考にしてください。

tcp_wrapper でアクセス制御
http://www.usupi.org/sysad/014.html

また、実際にそのサービスにアクセスして確認する方法については、 以前 WWW の場合の例を、ご紹介したことがあります。
wget コマンドを使っているだけですが、興味のあるかたはどうぞ。

WWW サーバを監視する
http://www.usupi.org/sysad/069.html

今週は expect の続きだったはずでは…と疑問に思われた貴兄がおられるかもしれません。
万が一期待されていたかたがいらっしゃいましたら、申し訳ありません。
来週こそは、今週の続きとともに、ご紹介したい所存でございますので、 ご容赦くださいませ。

宿題の答え

先週の宿題は、

  telnet コマンドを用いて、SMTP でメール送信する expect スクリプト
  を作成してください。

でした。

というわけで、簡単ではございますが、こんな感じでいかがでしょうか。

  #!/usr/bin/expect
  set timeout 10

  proc abort {} {
      puts $expect_out(buffer)
      exit 2
  }

  if {$argc != 3} {
      puts "Usage: $argv0 smtp_host from_addr to_addr"
      exit 1
  }
  set host [lindex $argv 0]
  set fadr [lindex $argv 1]
  set tadr [lindex $argv 2]

  log_user 0
  spawn telnet $host 25
  expect default abort -re "220.*\n"
  send "HELO $host\r"
  expect default abort -re "250.*\n"
  send "MAIL FROM:<$fadr>\r"
  expect default abort -re "250.*\n"
  send "RCPT TO:<$tadr>\r"
  expect default abort -re "250.*\n"
  send "DATA\r"
  expect default abort -re "354.*\n"
  send "From: $fadr\rTo: $tadr\r\rtest\r.\r"
  expect default abort -re "250.*\n"
  send "QUIT\r"
  expect default abort -re "Connection closed.*\n"

引数に、SMTPサーバ名と送信元アドレス、送信先アドレスを指定すると、 test と書かれただけのそっけないメールが送られます。
(先週の冒頭でご紹介した、動かないスクリプトと同等のモノです。)

先週の内容からやや逸脱した箇所は、各所の expect の行でしょうか。
expect は、以下のように指定することができます。

  expect パターン1 アクション1 パターン2 アクション2 ...

パターンが default というのは、timeout か eof の場合に相当します。
また、パターンに -re とつくと、 直後のパターンに正規表現を指定することができます。

…といったあたりを汲み取って、解読してみてください。

また、標準入力から読み込んだモノを本文として送信するモノも、 作ってみたのですが、先週の内容からかなり逸脱してしまいましたので、 ご紹介を断念しました。
でも、もったいないので、以下に公開しておきます。

説明がぜんぜんありませんが…あと挙動もちょっと怪しいです…。
http://www.usupi.org/sysad/092_pl.txt

そもそも、mail コマンドや sendmail コマンドを使えばいいじゃん、 という気もしますが、expect の練習だと思って忍んでくださいませ。

今週の宿題

今週の宿題は、

  現在有効になっているすべてのサービスの状態を、遠隔監視できるよう
  にしてみましょう。

です。

今週のお題では、サービス名を指定するようになっていました。
それを、サービス名を聞くことなく、 現在有効なすべてのサービスを確認するものにしてみてください。
(telnet コマンドでアクセスすると、即座に返事が返ってきます。)

ちなみに、あるサービスが現在有効なのかどうかは、 chkconfig コマンドで確認することができます。

  # chkconfig httpd && echo OK || echo NG
  OK

あとがき

今日は、親戚の法事のため、朝早くからお寺でお焼香をしたり、 墓参りをしたりしてきました。

その後、あつた蓬莱軒というお店で、会席料理をいただきました。
ひつまぶしで有名なお店なのですが、3連休だからか、 ものすごいひとが並んでいました。もの食うっていうレベルじゃないくらい。です。

われわれは、あらかじめ予約してあったので、すんなりと入れましたが、 食べ終わって3時くらいに出てきたときも、その数は減るどころか、 ますます増えていました。

本来は、2時でオーダーストップなんだけど、2時までに並ばれたお客さんには、 お昼休みを返上してでも召し上がっていただきます、 とお店のかたがおっしゃっていました。
(待っているひとの執念もすごいですけどね…。)

われわれが、会席料理をおいしくいただいている間も、その外では、 難民のようにひとが溢れていたわけですが、お店のかたは、 われわれを急かすことなく、穏やかにやさしく応対してくださいました。

忙しいときは、納期にばかり気が向いてしまって、 他のところがおろそかになったりしてしまいがちです。
しかし、蓬莱軒のかたがたの、サービスに徹しているところを拝見して、 本来の目的を忘れずに、焦らずきっちりこなしていくことが大事なんだ、 ということを思い知らされました。

これからは、ヤバい状況のときでも、投げ出さずに、本来の目的を忘れずに、 ゴールを目指すことを心がけたいと思います。

 

今週も、ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
それでは、また来週に、お会いしましょう!

 

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