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今度は OpenBSD3.3 を入れてみた

今まで FreeBSD をサーバとして使ってきました。 …が、パッチを当てたりするのが面倒になってきました。 OpenBSD ならその頻度がかなり低くなる(ゼロならいいな)と思い、 とりあえずお試しで入れてみました。

以前に古いバージョンを入れたことがある のですが、その記憶は全然残っていませんでした…。


目次


1. 環境

VMware 上で試しました。

ハードVMware 3.2 for Windows
インストールするOSOpenBSD 3.3
IPアドレス10.0.0.245
ネットマスク255.0.0.0
デフォルトゲートウェイ10.0.0.254
DNS サーバ10.0.0.1


2. インストール

まずは、ミラーサイト のどこかから、必要なファイルをごそっととってきます。 必要な…とは、OpenBSD/3.3/i386 以下にあるファイルです。 他に、OpenBSD/3.3 にある ports.tar.gz, src.tar.gz, sys.tar.gz も、 必要だと思ったらとってきます。

インストール用フロッピーのイメージは、3.3/i386/floppy33.fs を使いました。 これを、例えば以下のようにしてフロッピーに記録します。 ただ、VMware ですと、イメージファイルを直接フロッピーとして使えますので、 これをする必要はありませんでした。

rhlinux# dd if=3.3/i386/floppy33.fs of=/dev/fd0 bs=36b

次に、CD-ROM を作成します。3.3/i386 以下をごそっと CD-R に焼きます。 これも、VMware の場合は、CD-ROM のイメージファイルを CD-ROM として使うことができますので、 必須ではありませんでした。(mkisofs 等は必要ですね。) また、ネットワークインストール(FTP, NFS, HTTP)の場合も、CD-ROM は必要ありません。

rhlinux# mkisofs -r -J -o obsd33.img OpenBSD
...
rhlinux# cdrecord -v speed=2 dev=0,0,0 -data obsd33.img
...

それでは、フロッピーから立ち上げます。 放っておくかリターンキーを押すと、起動します。

そして、新規インストールかアップグレードか shell を起動するか聞いてきます。 新規インストールしますので、i と答えます。

(I)nstall, (U)pgrade or (S)hell? i

Welcome to the OpenBSD/i386 3.3 install program.
...

次に、端末やキーボードのタイプを聞いてきます。適当に答えます。 念も押されます。

Terminal type? [vt220] (リターンを押下)
Do you wish to select a keyboard encoding table? [n] y
Select your keyboard type: (P)C-AT/XT, (U)SB or 'done' [P] (リターンを押下)
The available keyboard encoding tables are:

        be br de dk es fr it jp lt no pt ru sf sg sv ua uk us

Table name? (or 'done') [us] jp
keyboard mapping set to jp
...
Proceed with install? [n] y
...

今度は、インストールするディスクの設定です。 以下の例では、HDD をまるごと OpenBSD で使う設定にしています。 swap (パーティション b)を 96MB, / (パーティション a)を 640MB にしました。 VMware では仮想ディスクの容量を指定できなくてたしか最大 4GB が勝手に割り当ててしまいます。 それはちょっと困るので、640MB と指定しておきました。 本物の PC だったら指定の必要はないと思います。

Available disks are: wd0.
Which one is the root disk? (or 'done') [wd0] (リターンを押下)
Do you want to use *all* of wd0 for OpenBSD? [no] y
Putting all of wd0 info into an active OpenBSD MBR partition (type 'A6')...wd0: no disk label
done.

...
Initial label editor (enter '?' for help at any prompt)
> a b
offset: [63] (リターンを押下)
size: [8385867] 96m
Rounding to nearest cylinder: 196497
FS type: [swap] (リターンを押下)
> a a
offset: [196560] (リターンを押下)
size: [8189370] 640m (通常はリターンを押下するだけでいいはず)
Rounding to nearest cylinder: 1310400
FS type: [4.2BSD] (リターンを押下)
mount point: [none] /
> w
> q
No label changes.
The root filesystem will be mounted on wd0a.
wd0b will be used for swap space.
Done - no available disks found.
...
The next step creates a filesystem on each partition, ERASING existing data.
Are you really sure that you're ready to proceed> [n] y
/dev/rwd0a:     1310400 sectors in 1300 cylinders of 16 tracks, 63 sectors
        639.8MB in 82 cyl groups (16 c/g, 7.88MB/g, 1920 i/g)
/dev/wd0a on /mnt type ffs (rw, asynchronous, local, ctime=...)
...

はあ、はぁ。それから、ホスト名やネットワーク、root のパスワードの設定になります。 ここでは、ネットワークの設定も行っています。

System hostname? (short form, e.g. 'foo') tamami
Configure the network? [y] y
Available interfaces are: le1.
Which one do you wish to initialize? (or 'done') [le1] (リターンを押下)
Symbolic (host) name for le1? [tamami] (リターンを押下)
IP address for le1? (or 'dhcp') 10.0.0.245
Netmask? [255.255.255.0] 255.0.0.0
Done - no available interfaces found.
DNS domain name? (e.g. 'bar.com') [my.domain] test.usupi.org
DNS nameserver? (IP address or 'none') [none] 10.0.0.1
Use the nameserver now? [y] (リターンを押下)
Default route? (IP address, 'dhcp' or 'none') 10.0.0.254
add net default: gateway 10.0.0.254
Edit hosts with ed? [n] (リターンを押下)
Do you want to do any manual network configuration? [n] (リターンを押下)
Password for root account? (will not echo) (パスワードを入力)
Password for root account? (again) (もう一度同じパスワードを入力)
...

…やっとここまできました。インストールです。 以下の例では、CD-ROM から、game33.tgz をインストール対象から外して、 インストールします。(サーバ上ではゲームしませんので。)

Sets can be located on a (m)ounted filesystem; a (c)drom, (d)isk or (t)ape
device; or a (f)tp, (n)fs or (h)ttp server.
Where are the install sets? (or 'done') c
Available CD-ROMs are: cd0.
Which one contains the install media? (or 'done') [cd0] (リターンを押下)

Pathname to the sets? (or 'done') [3.3/i386] (リターンを押下)

The following sets are available. Enter a filename, 'all' to select
all the sets, or 'done'. You may de-select a set by prepending a '-'
to its name.

        [X] bsd
        [ ] bsd.rd
        [X] base33.tgz
        [X] etc33.tgz
        [X] misc33.tgz
        [X] comp33.tgz
        [X] man33.tgz
        [X] game33.tgz
        [ ] xbase33.tgz
        [ ] xshare33.tgz
        [ ] xfont33.tgz
        [ ] xserv33.tgz

File name? (or 'done') [bsd.rd] -game33.tgz
...
        [X] bsd
        [ ] bsd.rd
        [X] base33.tgz
        [X] etc33.tgz
        [X] misc33.tgz
        [X] comp33.tgz
        [X] man33.tgz
        [ ] game33.tgz
        [ ] xbase33.tgz
        [ ] xshare33.tgz
        [ ] xfont33.tgz
        [ ] xserv33.tgz

File name? (or 'done') [bsd.rd] done
Ready to install sets? [y] (リターンを押下)
...(インストールしているよ的メッセージが続く…)

最後に、X Window System (X は入れていないのでしません) とタイムゾーンの設定を行います。 終わると shell のプロンプトが出てきますので、halt で終了させます。

Sets can be located on a (m)ounted filesystem; a (c)drom, (d)isk or (t)ape
device; or a (f)tp, (n)fs or (h)ttp server.
Where are the install sets? (or 'done') done
Do you expect to run the X Window System? [y] n
Saving configuration files...done.
Generating initial host.random file...done.
What timezone are you in? ('?' for list) [US/Pacific] Japan
Setting local timezone to 'Japan'...done.
Making all device nodes...done.
...
...done.

CONGRATURATIONS! Your OpenBSD install has been successfully completed!
To boot the new system, enter halt at the command prompt. Once the
system has halted, reset the machine and boot from the disk.
# halt


3. 設定

一応、以下くらいは試しました。

3.1 ネットワーク

インストール時 にネットワークの設定をしていれば、 勝手にされているはずです。していない場合は、以下のように自力で頑張ります。

まず IP アドレスですが、/etc/hostname.インタフェース名 というファイルを、 以下のような内容で作成します。

obsd# echo 10.0.0.245 255.0.0.0 10.255.255.255 NONE > /etc/hostname.le1
obsd# cat /etc/hostname.le1
inet 10.0.0.245 255.0.0.0 10.255.255.255 NONE

左から順番に、アドレスファミリ(inet なので IPv4)、IP アドレス、 ネットマスク、ブロードキャストアドレス、オプション、です。

デフォルトゲートウェイは、/etc/mygate で指定します。

obsd# echo 10.0.0.254 > /etc/mygate
obsd# cat /etc/mygate
10.0.0.254

DNS サーバなどは、他の UNIX 的 OS と同様、/etc/resolv.conf に書きます。 以下に例を示しますが、ここではその説明を割愛します。

obsd# cat /etc/resolv.conf
domain test.usupi.org
nameserver 10.0.0.254
search test.usupi.org. usupi.org. .

あ、ホスト名は、/etc/myname で指定します。これも詳細を割愛します。

obsd# cat /etc/myname
tamami

3.2 named

bind 9.2.2 が標準でインストールされています。 しかも、デフォルトで、named ユーザで chroot して動いてくれます。 こんな面倒なことは一切する必要がありません。

さて、設定方法ですが、まずは、named.conf を作成します。 chroot 先が /var/named ですので、パスは /var/named/etc/named.conf になります。 内容は…面倒なので、割愛します。

そして、ゾーンファイルを作成します。これも詳細は割愛します。 /var/named には master や slave というディレクトリがあります。 用途にあわせてここに置くとよろしいのではないかと思います。

あとは、/etc/rc.conf.local に、以下を追加して、reboot します。

named_flags=""

3.3 postfix

標準では含まれませんので、パッケージを入れました。

obsd# pkg_add postfix-2.0.9.tgz
...

そして、/etc/postfix/main.cf を編集します。 詳しくは、こちらをご覧ください。

それから、/etc/mailer.conf を、/etc/mailer.conf.postfix と同じにします。

obsd# mv /etc/mailer.conf /etc/mailer.conf.sendmail
obsd# cp -p /etc/mailer.conf.postfix /etc/mailer.conf
      (あるいは ln -s mailer.conf.postfix /etc/mailer.conf)

OpenBSD 起動時に sendmail が起動されますが、実際には postfix が動き出します。/etc/mailer.conf を差し替えるだけで、sendmail と postfix を使い分けることができます。

3.4 ntpd

これも、標準には含まれないので、パッケージを入れました。

obsd# pkg_add ntp-4.1.1c.tgz
...

外部の NTP サーバを参照して同期をとるのが目的ですので、 /etc/ntp.conf は以下のようにしました。

server 130.87.32.71
server 210.173.160.57

すでに /etc/rc.local に ntpd 起動のためのスクリプトが含まれています。 ですので、OpenBSD 起動時に立ち上がって欲しい場合は、/etc/rc.conf.local に以下を追加するだけです。

ntpd="YES"


4. 今後の課題

ADSL 接続およびファイアウォールマシンとして使いたいので、 PPPoE と PF の設定ができないといけません…。ああ楽しみ。

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usu@usupi.org Last modified : Thu Sep 11 10:34:17 2003